弾劾裁判の歴史について

サックス01弾劾制度は、中世のイギリスに起源があるとされており、当時国王の下で絶対的司法権を行使していた王会が、高官たちの非違行為に対して、さまざまな刑罰を課したり、罷免を行ったりしたことが端緒となっています。14世紀ごろにその機能を受け継いだイギリス議会では、上院と下院とにわかれて、それぞれ裁判と訴追を担当するようになりました。
その後、18世紀にアメリカ合衆国憲法が起草されるにあたって、この弾劾制度が採用され、大統領をはじめとするすべての文官は、合衆国議会による弾劾裁判で有罪判決を受けた場合には、その職から解かれるものとされています。合衆国議会のケースでも、イギリスの場合と同様に、下院が訴追をし、上院が裁判を担当するという流れになっています。弾劾裁判の審理については、合衆国副大統領または上院仮議長が裁判長となりますが、大統領を弾劾する場合に限っては、合衆国最高裁判所首席判事(最高裁判所長官)が裁判長となるものとされています。
いっぽう、戦後の日本においてもこの弾劾制度が採り入れられることになりましたが、イギリスやアメリカの制度とは異なり、裁判官のみを対象としています。日本の場合には、衆議院・参議院の両方の国会議員で構成する裁判官訴追委員会が裁判官を訴追し、同じく国会議員による弾劾裁判所で罷免の適否を審理します。

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